- 経営
- 2016. 10. 29
誰がやる?俺がやる☆
ども。
LIM統括ディレクターのカンタロウです。
只今、ロンドンにて、このブログを書き上げています。
はじめに断っておくけど、今回は『ちょっと強めに吠えさせてもらおうかな?』って思いながら、この記事を書いています。
まぁ、俺がこれから書く事には、色んな立場の人たちから、『賛否両論』があるかもしれないけど、、、、。
まぁ、俺のキャラクター上、『面倒くさい声』なんかは気にしてられないしね。。。
とにかく、先ずは最後までしっかりと冷静に読んでもらって、その後で自分の哲学をしっかり持ってもらって、その上で俺に文句がある奴は、どうぞ意見をぶつけに来てください。
今回の内容に関しては、そろそろ『しっかり』と、そして『はっきり』と、誰かが言わなくちゃいけないんじゃないかな〜?いや!俺が言っておいたほうがいんじゃないかな〜?なんて思う時期に来ましたので、カンタロウの意見をズバズバと書かせて頂きます。
(こういうことを『しがらみ』もなく書けるのは、カンタロウぐらいしか居ないんじゃないかな?という『使命感』さえ感じながら書いていきます。)
と、まあ、前置きが長くなりましたが、今回の記事のテーマは
『価格(価値)ついて』
です。
現在、日本のヘアサロン業界での『価格/価値』の測り方は、一般的に『カット料金』というもので測られることが多いのが現状です。
もちろん、お客様がヘアサロンにご来店され、一回の利用で支払われる金額の『平均客単価』という指数で測ることも有りますが、美容師の『価格/価値』を測る時に一般的に用いられるのは、やはり『カット料金』が『価格/価値』とされています。
美容師同士の会話の中でも、
「お前、カット料金は幾らなの?」
と言った様な質問が飛び交い、それによって『相手がどの様なレベルの仕事をしているのか?』を測る基準になったりしています。
(『どの様なレベルの仕事』という言葉を使いましたが、この表現にも少し語弊があるとおもいますので以下で説明して行きます。)
『カット料金』の枠組みの中にはいくつかの『世界観』があります。
一般的には、最低で1000円ぐらい。高い美容師さんでも10000円ぐらいが相場となっています。(まぁ、10000円のカット料金をもらう美容師は少ないですけどね。。。
まぁ、その幅の中で、ざっくりとした『世界観』というものを例にあげると、大きく『6つの世界に分かれる』とカンタロウは考えています。
A、1000〜1500円
駅隣接型
シャンプーなどはせずに、とにかく早くカットのみを行う。直営店舗に限らず、フランチャイズ制度などを整備し、多店舗展開を進めており、駅などに隣接した形で『コンビニエンスなサロン』である事が多い。店内の装飾などはシンプルでコストカットを重視しており、そのコストカットが低価格に反映させている。一般的には時間の無いサラリーマンなどが多く利用するイメージのサロンです。
B、1500〜3000円
地方都市、郊外型サロン
低価格でありながら、気持ちの良いサービスも提供する。
はっきりとした担当スタイリストなどは決まっておらず、指名制度も予約制度もない事が多い。
トータルビューティーなどを目指し、大型店舗のようなかたちをとっていることが多い。育児中の主婦がパートタイムで働いたり、年配のベテラン美容師さんが活躍する場所にもなっている。一般的には『低価格サロン』と言われるサロンです。
C、3000〜5000円
地方都市、郊外、都市型サロン
こだわった内装や独自のサロンイメージ、サロンスタイルを全面に打ち出す。8人以下の規模のサロンである事が多く、お客様との関係づくりを重視し出すため、担当スタイリストを決める指名制度などを取り入れる。アットホームな空気感もあり、一般的に世の中でイメージされる『美容室』という形のサロン。
D、5000〜8000円
いわゆる都市型サロン
街の中心地やファッション街にサロンを構える。こだわった内装でブランドイメージなどをハッキリとさせる。お客様には担当スタイリストが付き、基本的には予約制度は指名制を取る。お店にお客様がついていると言うイメージよりも、担当スタイリストにお客様がついているというイメージ。お客様が『わざわざ』交通機関などを使って来店される。一般的には『ブランドサロン』と言われるタイプのサロン。
E、8000〜10000円
都市型サロン
お客様の意識は完全に『サロン』では無く、『スタイリスト』を追いかけてご来店されている事が多い。サロン全体の空間、サービスや技術においても、厳しい目線で判断されるお客様が多い。お客様は、ヘアスタイルやファッションに強いこだわりがあり、その為であれば『ある程度の出費は構わない。』と言う比重を持っている。一般的にはブランドサロンの中にいる、ベテランスタイリストなどがこの価格帯に多いです。
F、10000円以上
都市型(地方でもスタイリストによってはある)
お客様にとって、担当スタイリストは絶対に信頼、信用できる存在であり、その方にとっては、いわゆる『カリスマ』と言われる存在であると言っても良い関係が築かれている。お客様は『期待を超えた感動』を求めてご来店される事が多い。まさに『カリスマ美容師』です。
と言った様に、日本のヘアサロンの存在は『6段階』ぐらいに区分されているんではないかと考えています。
(まぁ、これはあくまでも『カンタロウの個人的な見解』であるわけで、これが全てではないです。だけど、まぁ、取り敢えずはザックリと大きくは外して無いんんじゃないかな〜?と思います。)
そして、それぞれのサロンに、それぞれの役割みたいなものがあって、場所や地域や社会の状況の中で『全ての種類のサロンが必要』とされています。
なので、どのタイプのサロンが『善い』『悪い』と言う解釈自体がナンセンスなのであって、社会から必要とされ、支持されているサロンが全てにおいて『正義』であると言えるわけです。
『社会から必要とされている=ニーズがある=正義』
これでしか無いのです。
しかしこのところ、美容業界の中でよく耳にする声と言ったら、『美容業界を価値ある職業にする!』と言った声に合わせて、『低価格でサービスを提供するサロンこそ悪の元凶である!!』と言った様な事ばかりが叫ばれ、結果的に同じ業種の中でいがみ合ったり、対立し合ったりしている状況があるように感じてなりません。
うーん。。。
やっぱ、ダサい。。
ヘアサロンの市場において、もっとも売り上げを上げている会社の形態は、上記のAタイプ、もしくはBタイプと言った様な形態を取る会社です。
つまり、『もっとも売り上げを上げている。』と言うことは、『もっとも社会から必要とされており、社会のニーズに応えることが出来ており、もっとも社会に貢献しているヘアサロンである。』と言う事が言えるはずなのですが、それを『悪』とする考え方に、俺からすると、そもそも『嫉妬心』しかない様にも見えます。
もう一回、本当にダサい。。。
『負け惜しみ』にしか聞こえない声ばかりです。
世の中のお客様のニーズはそれぞれです。
高いお金を払ってでも良い服を着たい人もいれば、そこそこのクオリティーでお手頃な服が着れれば良いと言う方もいますし。
高い金を払ってでも美味しいものを食べたい人もいれば、そこそこのクオリティーでお手頃な食事が出来れば良いって言う方だっているんです。
それらは『ニーズ』という形で存在して、そのニーズにうまく答えている組織が社会から評価されファンを増やしていくわけです。
決して『吉野家』の様なお店が外食産業の『悪』ではないんです。
つまりは、低価格のサロンは決して『悪』なんかでは無い。
と言う結論がカンタロウの中に大前提であるわけです。
しかし、そう言う風に考えていくと、一つも『不思議な事』に気がつきます。
先にあげた6つのタイプのサロンの中での『最低価格』はシャンプー無しでの『1000円カット』と言うのが限界の様に見えます。
確かに、これ以上、価格を下げることは、ビジネスモデルにおいても、限界がある様な気もします。
時間などから測る生産性を考えても、どれだけ経費を突き詰めても、この価格帯がやっぱり限界かと思います。
しかし、その反対に『最高価格』には天井がない様に思います、、、、。
が、実際はどうでしょうか???
まぁ、中々、10000円でカットしている美容師も数少ないでしょうし、ましてや、20000円でカットしてる美容師なんて、もっと少ない様な気もします。
カンタロウ的には、『低価格サロン』を美容業界の『悪の元凶』の様に扱うよりも、この『上に伸びていくべき美容師』が『上』に伸びていかない事こそが美容業界の『悪の元凶』では無いかと思う訳です。
今回のブログでカンタロウが最も吠えたい部分はココです!
『カリスマ美容師さん達、そろそろ価格を上げませんか?』
俺は世界を飛び回りながら、色んな国の美容師さん達と会ってきました。
色んな国の美容師事情も見てきました。
その中で、唯一、日本の美容師事情と世界の美容師事情で決定的に違うところは、日本には『上と下の差が殆どない』と言う事でした。
そうです。
『価格の差』が殆ど無いんです。
海外では、1000円カットの様なサロンも沢山ありますが、カット料金が30000円、50000円と言う美容師もゴロゴロといます。
カンタロウの知っている最高の美容師ではカット20万円と言う美容師もいます。
まぁ、そこまで行けば、もちろん一般的な価格では無いですけれどもね、、、、。
とにかく、そう言う美容師さんたちがゴロゴロといる環境が海外にある事は事実なのです。
もちろん海外においても、そういう美容師はいわゆる『カリスマ美容師』と言われる人達で、若い美容師達の憧れにもなっています。
一般社会でも『有名美容師』として認知度が高かったりもします。
先にも書いた様に、『下』は限界まで頑張って、顧客のニーズに応え、社会のニーズに答え、評価され、売り上げを伸ばして来ました。
しかし、その反面で『上』に伸びようとする美容師はあまり存在せず、ある一定のところ(10000円あたり)でステイしてしまっているのが現状です。
『上』を目指せさない人たちの言い分は大体こうです。
『高くするとお客様に申し訳ないから。』
『高くするとお客様が離れるから。』
まぁ、わからないことも無いですけどね。。。
この考え方が『お客様の事を考えてる』『お客様を大切にしている』と言う形で、周りから評価され、今では当たり前の様に定着しているわけです。
(つまり、その逆は『傲慢』や『お金主義」などと称され、周りからひんしゅくを買うまマトなったりもします。)
しかし、本当にそれで良いんでしょうかね??
そういう事は承知の上でも、やっぱり『やらなきゃならん立場の人たち』って言うのがいるんじゃ無いでしょうか??
そうです。
『カリスマ美容師』と呼ばれる人達ですよ。
マスコミや社会に持ち上げてもらって、誰が聞いても知っている美容師になった美容師さん達。
決して、あなた一人の力でそこまで上がってこれたわけでは無いですよね??
色んな人に期待され、協力してもらって、そんなこんなで今の立ち位置にいる。
そう言う人たちが、やっぱり与えられた『使命』を感じて、『上』を目指してやらなければならないんじゃなでしょうか?
それこそ、『使命』であり、業界への『恩返し』でもあるんじゃ無いでしょうか?
20年近く前の『カリスマ美容師ブーム』によって、たくさんの若者が美容師に憧れ、美容師になるために美容学校に進学しました。
そして社会もまた、『カリスマ美容師ブーム』を煽り、たくさんの美容師を世の中に紹介し、引っ張り上げて、持ち上げました。
タイミング的には、あの時が、『美容師の価値』を最高に高めることが出来た『絶好のチャンスの時』だったと思います。
あの時であれば、『カリスマ美容師』が価格を2万円、3万円と引きあげて、一気にそういう社会の空気、いわゆる『日本の美容業界の文化』を作ることが出来た絶好のタイミングだったはずだと思います。
あの頃の熱量なら、それが可能だったように思えますが、、、。
しかし、あの頃、何故か?
それが行われなかった。。。。。
みんな、うっかりしてたんでしょうか?
それとも、それ(価格を上げないこと)が『日本人の考え方』なんでしょうか??
それとも『カリスマ美容師』たちがビビっていたんでしょうか?
何れにしても、あの時、チャンスを逃した事は事実です。
そして、そのまま『カリスマ美容師ブーム』は終焉を迎えました。。。
あの時、価格を上げるチャンスを逃した『カリスマ美容師』と言われる美容師達は、今でも美容業界の中でカリスマ美容師として生きています、、、、。
そして、やはり価格は当時とさほど変わらないまま今に至っています。
これが現在の『上』に上がる意識が無い日本の美容業界の文化となっているのです。
先に書いた様に、むしろ、『上』に上がる事は『悪』とさえ言われますからね。。。。
『下』に下がっても悪。
『上』に上がっても悪。
だから、みんな一緒に真ん中あたり。。。
そんな感じですよ。。。
スタイリストデビューしたての1年目の美容師のカットは4000円。
20年目の美容師でも8000円。
カリスマ美容師でも10000円。
この『価格差の無さ』よ。。。。
超一流と、ポッと出の奴との差がたった6000円って。。。
ね。。。
こんなに価格/価値の差のない業界って、他にあんの??
って事で。。。
さぁ、それに気がついてる『上』に上がらなければならないハズの美容師さん達。。。
どうしましょう???
そろそろいい加減に重い腰を上げても良いんとちゃいますか??
まぁ、悪いけど、俺は先輩達を気にせずに先に『上』に行かせてもらいますよ。
偉大な先輩方を差し置いてでも、ここまで周りに引っ張り上げてもらった手前、俺は『やらなければならない。』と言う使命感を持って、やりますよ。
さぁ、そんなこんなで、俺に続いてくれるのは誰よ???
もう若い世代が『上』に上がってきても良いんじゃね?
もう気がついてるんだろ??
気がついてる人間がそれをやろうとしなくてどうすんのよ???
価格を上げる一つの目安は、予約が埋まり始めて、お断りする方が増え始めたタイミングだね。
そうなったら、そろそろそんな時期だと思いますよ。
この件に関しては、フォーラムでも開いて、意見をぶつけ合う真っ向勝負でもしたいですね。
興味のあるメーカー、ディーラー、そして出版社様、どうかそんな機会や場所でも作ってください。
よろしくお願いします。
あー、スッキリ。。。
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