- 技術
- 2016. 10. 06
『サロンワーク』と『コンテスト』と『クリエイション』☆
ども。
LIM統括ディレクターのカンタンロウです。
2016年もあっという間に『10月』になってしまいまして、今年も残すところ『あと100日』を余裕で切ってるわけですね。。。
車でドライブする時も、車の窓を全開にして風を感じながら、秋の音連れをヒシヒシと感じておる次第でございます。
さて、今回のテーマですが。。。
美容師の間では『永遠の議論のテーマ』のようになっている『サロンワーク』と『コンテスト』と『クリエイション』についてです。
なぜ?
美容師の間で、これらの存在について常に議論され『永遠のテーマ』の様に扱われているのか?ということですが、、、。
まぁ、簡単に言うと『僻み』とか、『やっかみ』とか、『自己顕示欲』とか、そういう色々な心情がそれぞれの立場でうごめいていて、いつまで経っても、お互いにそれぞれの存在を認めあえないから、こう言った議論が続いているんだろうと思います。
美容業界以外の方のために、もっと具体的に分かりやすく言うと、こんな感じです。
『どうせコンテストなんかで優勝したって、実際のサロンワークの現場では、お客様の数は少ないじゃん!』
とか、、、、。
『サロンワークでいくらお客様がいたって、同じ様な量産型のヘアデザインばかりを作って、新しいものなんか全く作ってないじゃん!』
とか、、、、。
俺がクリエイションで作ったものを、どこかの誰かなんかに評価されたく無いんだよね!』
とか、、、、。
まぁ、どのコメントも客観的に見れば、『同じ穴のムジナ』って感じで、お互いに罵ったり、やっかみあったりしてるだけなんですよね〜。。。
まぁ、どのコメントもレベルが低いなーと。。。
まぁ、カンタンロウ自身も若い頃は、そんな感じで、誰かをバッシングしたりしてましたけど、今になって、あの時の自分を自分で振り返ると、明らかに『僻み』だったと反省しております。
そんなこんなで、今現在、カンタンロウの考えるそれぞれの『立ち位置』というか、『役割』というか、『存在価値』みたいなものをカンタンロウなりの解釈で説明していこうかと思います。
まず、『サロンワーク』ですが、、、。
先ずは、これが美容師にとって『ベース』みたいなもんですよね。
なぜこれを『ベース』と言うのか?ですけど、、、。
まぁ、つまりは、『お客様を綺麗にして、感動させて、ファンになってもらう。』と言う『最小で最大の仕事』がこれだと思うからです。
『お客様』と『スタイリスト(お店やアシスタントも含め)』が一対一で、勝負して、お客様を感動させて喜んでもらって、そして自分も嬉しくなる。
自分の美容師としての『存在価値』を実感できる。
これが美容師の仕事の『ベース』ですよ。
じゃあ、『コンテスト』はどうかと言うと。
これも『サロンワーク』とほぼ一緒のプロセスですよ。
審査員がお客様なんですよ。
『審査員』=『お客様』
『コンテスト』で勝利するための図式は『サロンワーク』とほぼ一緒です。
審査員に気に入ってもらえそうなヘアスタイルを作るわけです。
『サロンワーク』と同じです。
決して、審査員(お客様)の感性から大きく外れるものを作ってはいけません。
しっかりと『審査員(お客様)』の特徴を見極め、その感性にぶつけていくわけです。
ですが『コンテスト』という場面において、とても難しいことは、その『ぶつけるヘアスタイル』の中に、『審査員の持っていっている感性を、少しでも、もしくは、大きく覆すほどの裏切る要素を入れ込まなくてはならない。』ということです。
いくら審査員の感性にフィットしていたとしても、『想定範囲内』のヘアデザインの提案では、選ばれること(タイトルを奪取すること)は無いのです。
作り手の『自分自身の感性』を織り交ぜ、その上で、審査員(お客様)を感動させる。
そういう『ヘアデザイン』を『審査員(お客様)』に提案してみせる必要が『コンテスト』にはあるというわけです。
つまり、
『サロンワーク』=『コンテスト』
と言う図式が成り立つわけです。
カンタンロウも何度か『審査員』をやったことがありますが、『選ぶ方(お客様の)』になれば、それがより分かります。
優勝者を決めたとき、
『へ〜、カンタロウはこんな作品選ぶんだ〜。』
と審査員である自分も同時に評価されます。
なので、結局は『自分の感性』で選ぶんです。
カンタロウはこのデザインが一番カッコ良いと思いました!
と宣言するわけです。
『審査員』は自分の意図しないデザインを選んで、バカにされたり、誤解されたく無いんです。だから、自分が心から良いと思ったヘアデザインを選ぶんです。
つまり、何度も言う様ですが、『お客様』と『審査員』は『=(イコール)』であるわけなので、『サロンワーク』と『コンテスト』は『ほぼ同じ存在』と言っても過言では無いと結論付けて考えています。
そう考えると、『サロンワーク』はお客様が『審査員』となって、毎日、毎回当たり前の様に行われている『コンテスト』なのです。
まぁ、共通して言えることは、
『期待を超える美容師になれ!』
っていうことですね。
『サロンワーク』と『コンテスト』の決定的な違いは、『審査員』となる人が一般の方ではなく、プロの美容師や、その道を極めた人たちが審査員となってジャッジをするので、テクニックや細かいディティールも含めて、レベルの高いところで判断されると言うことが決定的な差であると言えると思います。
そう言った違いはあるにせよ、この2つを『全くの別物』として切り離して考えている人は、はじめに言ったような『罵り合い』を始めます。
お互いに、結局は同じことをやっているのに、ああだこうだと無駄な議論を卑屈になって続けている訳です。
ちなみに、LIMの『教育カリキュラム』の中では、『コンテストに出場しタイトルを取ること』。そして、『毎月のお客様の数がある一定数を超えること』。が、スタイリストになる条件として定められておりまして、『お客様』にも『プロ』にも、どちらの立場の方からも評価される美容師になること。
そんな素敵な美容師を目指すように指導しています。
そして、最後に『クリエイション』ですが、これはとても個人的なものだと考えています。
『誰かに判断されたく無い!』
でいいと思います。
自分が美容師として、自分をさらけ出して表現するものが『クリエイション』と言われるもので、『サロンワーク』や『コンテスト』とはまったく違う世界です。
もちろん、そんな『クリエイション』を『サロンワーク』や『コンテスト』でぶつけることも、これまた自由です。
あくまでも、『クリエイション』は自分のものです。
しかし、美容師である以上、この『クリエイション』は怠ってはいけません。
常に、自分の中から湧き上がる『新しい感性』をカタチにすることと戦わなければなりません。
ちょっとキツイ言い方をすれば、『クリエイション』から逃げることは、日々勉強を続けなければならない『美容師』という仕事の本質から逃げること、詰まりは『お客様』から逃げることと言えるかもしれません。
と言うことで、、、。
何が言いたいかというと。
美容師にはこの3つが全部必要。
っていうことになります。
特に、若い奴らは、生意気につべこべ言わずに、すべての世界に全力でトライしなさい。
そのあとで、やっと見えてくるものがあるんだから、わかった様な口を利くのは、それぞれの世界で成果を上げてからにしなさい。
って事で、よろしく☆
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