• 接客
  • 2015. 05. 22

あなたにとって【美しい】とはなんですか?

こんにちはJUNです。

ちょっと今日は哲学的なんですが、タイトルのとおり「美とは何か」という話です。

むかーしむかし、専門学校の入試の時にグループ面接がありまして、面接官にこのような質問をされました。

「あなたが美しいと思うものはなんですか?」

大変だ・・・。

そう思いました。

漠然としすぎた質問で、面接特有の緊張感も手伝って全然良い答えが浮かんできませんでした。

最初に口を開いた隣に座ってた人はこんなことを言っていました。

「僕が怪我をして入院してしまった時にいつも優しく声をかけてくれた看護師さんの心がとても美しかったです」

何を言ってるんだコイツは、と笑いそうになりましたが次は僕の番なので笑ってる場合じゃありません。

そして僕の番がやってきて苦し紛れにこう言いました。

「・・・水です」

面接官は何を言ってるんだコイツはという顔をしていました。

「ぼ、僕の地元はすごく田舎で水がとても綺麗で美味しいのです。」

というと、あぁなるほどねみたいな反応で、やばい落ちたと思ったのですが結果的には見事合格していました。

まあそれは置いときまして・・・

あなたなら、美しいと思うものはなんですか?と聞かれたらなんと答えますか?

その答えは山でもいいし、人でもいいし、絵でもいいし答えるのはそんなに難しくないかもしれません。

ですが、美とは何か?と聞かれるともっと難しいですよね。

美って一体何なんでしょう?

おそらくこれと言って答えはないものかもしれません。

はっきりした答えがあったら昔から人々がこの疑問をもつことはないからです。

美しいと感じる心、対象は人により全く違うものだと思います。

それは髪型にも言えることだと思います。

髪を切ることで美しくなりたいと思うのは大前提にあると思うので「なりたい髪型=その人が美しいと思う髪型」なのでいろんな人のいろんな美しい髪型がこの世に存在すると思います。

ですが、世界を旅しながら人々の髪を切り、髪型の要望を聞いてると面白いことに同じ国や地域に住む人は皆同じような要望なのです。

もちろん100%の人がというわけではありません。

でも本当に多くの人が同じ要望をする国もありました。

現代では、人それぞれ多様な価値観(美しいと思う対象)があるにも関わらずなぜみんな同じ髪型をしたがるのかが不思議でした。

もちろんそれぞれの国の文化や気候や宗教、流行といったものはあるのでそれにもよると思うのですが。

実際に髪質や長さなど多少違うにしても、みんなにひたすら同じカットをするのもなんかなぁ・・・と思い、たまに本人の了承を得た上でちょっと周りの人と違うカットをする事があるのですが、意外とそれが評判がよかったりします。

例えば、レングスは長め、そして顔周りにレイヤーを入れて軽く見せるようなスタイルを好む東南アジアの女性たち。

image
(タイの首長族の女性もこの髪型を好みます。ちなみに彼女たちがつけてる輪っかは美しさの象徴なんだとか・・・)

こういった地域であえて重めのボブとかを切ったりすると不思議な事に人々にウケたりするのです。

僕の中では美のひとつの要素として”希少価値”があるのかなと思います。

例えば、世の中の女性すべてがトップモデルのような体型や顔立ちだったとしたら、おそらく太った女性がモテると思います。

過去の歴史の中で貧しい時代には太った女性がモテたように。

それは髪型にも言えるのではないかと。

だから周りと違う髪型というのがウケたのかなぁなんて思ってます。

これを日本でどう応用できるか考えてみたのですが、クセとカラーリングかなと思いました。

多種多様な髪型がある日本ですが、意外と”似てる”と僕は思っています。

おそらくカットの仕方は他国よりもバリエーション豊かで、重めのボブにしようが特別感はありません。

でもカラーリングってどうでしょうか?

レベルや色合いは多少違えど結構似たりよったりな気がします。

理由はおそらく日本人の持つ黒い地毛と、明るい色は悪い(汚らしい)みたいな風潮。

世界的には西洋人の血が混ざってる国は多く、そういった国では明るいからどうとか暗いからどうというのはあまり無い様に思います。

それはもちろん地毛が明るいからです。

もちろん国が違えば常識も違うのですが、日本でもお客様に了承を得たうえで街ではあまり見ないカラーリングをしてみたら意外とウケがいいのかも・・・なんて思っています。

まっピンクとかの奇抜なものという意味ではなくて、許容範囲内でデザイン的なものを。

それからクセも同じような理由なのですが、日本ではクセは悪みたいな風潮があるように思います。

それがコンプレックスなのでしょうが、活かせることが出来るクセなら周りと同じように真っ直ぐにするよりも活かしてしまったら逆に可愛いかったりするのかなと・・・。

そういったちょっと違う髪型を作れて、それがウケた時に新しい美の価値が生まれるのかなと思っています。

美容師という職業の頭文字は「美」ですよね。

英語ではhairdresser、中国語では髪型設計師、カンボジア語ではカッソ(髪を切る人の意)なのになんで日本語では美という字を使うのでしょうか。

なんでかは全然わかりませんが(笑)

新しい”美の価値”を作れる人達ってことなのでしょうか。

わかりませんがww

日本に帰り、そういう存在になれたらいいなと思います。

と、長くなりましたが今日はこんなことを書いてみました。

今日も読んでくれてありがとうございました(^^)

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