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  • 2014. 10. 07

日本人美容師は世界で通用すると勘違いしている。

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先日、長年ニューヨークで活躍されている日本人美容師さん(なんと28年も!)とお話をする機会があり、短い時間でしたがいろいろと情報交換させて頂きました。そこで話題になったのはやはり

日本人美容師は、自分が世界で通用すると勘違いしているということ。

日本では美容師さんは(長いトレーニング期間・修行があるということから)持ち前の器用さにより、世界一の技術者であると思い込んでいる方が多いように思います。実際に世界を見た事がない方に多い発想です。僕は自分自身で得た経験でしかお伝えすることしかできませんが、やはり(環境にももちろん寄りますが)日本人が世界トップのNYサロンに実際立つと(最初は)何もできなくて使い物にならないケースが多いようです。

そして、

インターン先が見つかっても、フラストレーションやストレスでダメなひとはすぐダメになり日本へ戻ります。※コレは一番残念な感じですね。でもまー挑戦するだけいいと思います。国や文化との相性もありますからね。

NYで美容師を経験でき、ステップアップせずそのまま満足する方もそのまま帰ります。※でも多少なり生き残れてよいのではないかと思います。少しでも英語を身につけ外国人へ対応する能力が身に付けばOKにしましょう。

それにしてもあれだけ長いトレーニングを日本で重ねて、世界では通用しないのは何故でしょう?

典型的なパターンは以下ですね。

・英語ができない上に声は小さい。

・ハッキリ物事を言えない。

・自信がない。

・外国人に対応する技術が全くない。

・マニュアル的過ぎる。(臨機応変ができない、応用がきかない)

世界の舞台で活躍したいと思っているのであればまず上記のことを全てクリアしましょう。最初からできるひとの方が少ないと思います(と言いますか、ほぼいません)。結果を出し(やはりこちらは全て数字です)、さらに成功する方はまずこの壁を絶対的にクリアするのです。日本ですべてクリアしてから渡米するのはほぼ不可能と考えてください、現地にまず実際いってから、毎日無駄にせずひとつひとつクリアしていくのです。

私は一番気になるのは語学力です。世界の公用語は英語です。英語でのコミュニケーションをとれないでどうやってカウンセリングをするのですか?assort tokyoでもassort new yorkでも外国人のお客様が多くなってきた今、(少ない時間かも知れませんが)フロアに立っているとお客様(外国人)のニーズをよーく聞こえます。私はネイティブなのでちょっとしたニュアンスも理解できます。tokyo店の外国人のお客様とnew york店のお客様にはちょっとした違いがあります。NY店の外国人のお客様の方が明らかに美容師さんをトラストしてデザイン提案を求めます。
※それは多分日本にいる外国人は、外国人の髪に慣れてない日本人美容師さんに一度失敗されたことがあるから(もしくは周囲にそういう噂を先に耳にしているから)最初からとても慎重なんだと思います。

“But what do YOU think?”

「でもあなたはどう思う?」

 

ただでさえデザイン提案を押し切ることが苦手が多い日本人がどうやって返すんですか?笑って誤摩化すんですか??(←ちなみにこれ癖になりやすいので、お気をつけ下さい。)

もし自分がお客様だったら、お任せしたい美容師さんの意見がなく、さらに自分が伝えていることも中々理解してもらえない人にカットへ大金を払いますか?(こちらの日系美容室などの平均は50ドル~ 80ドルです。TIP込みで60ドル~100ドル)

要は、技術以前の問題です。

NYのお客様はコピーをただ作ってカットできることにお金を払いません。本当の意味で自分の ONLY ONE のデザインを求めています。

なので私は強くおすすめします。

まずは語学学校などへ通い、ある程度の会話ができるまで勉強することです。それも日本人が少なく、多国籍の生徒が集まる学校です。同じ日本人の友達がいっぱいできても英語は上達しませんよ。私は11年前単身で日本へ渡ったとき、外国人が周り全くいなく、日本人だらけだったから日本語もとても早いスピードで上達しました。やはり環境は大事です。

では日本人美容師が逆に得意なことは何でしょう?

▶床はき
▶掃除
▶洗い物
▶準備物の用意
▶時間厳守

お気づきになられましたでしょうか?そうなんです、

日本人美容師さんはアシスタントにビッタリなのです。

むしろ超優秀なアシスタントになります。日本の文化では「優秀なアシスタント」は「優秀なスタイリスト」になるとよく耳にします。(日本ではそれが正しいかも知れません)でもこちらNYでは「優秀なアシスタント」は所詮アシスタントであり、「都合のいい人」で終わりがちなのです。さらに逆らうことがあまり得意としない人であれば尚更ですよね。皆さんきっちり過ぎるのです。もっとリラックスして、細かすぎない方がこちらでは上手くやっていけると思います。(わかりずらいとは思いますが、「言いたいことを言う」とはちょっと違うニュアンスです。)

なので、もしNYで挑戦したいと思っているのなら技術の前にまず語学

アシスタントをしながら英語を勉強をするのが一石二鳥でベストですね。学生ビザで働けないのなら学生をやりながら美容室でインターンでも全然OKじゃないですか?英語も美容も練習する時間がいっぱいできるし最高じゃないですか!!金銭面的に辛くても、楽しかったり必死の時間はあっという間に過ぎます。その経験も財産だと思い、プラスに変えていきましょう。

美容技術へ対しての姿勢、情熱、自信などはそのあとです。まずはスタートラインを目指しましょう。

でもやはりNYは憧れるし、将来世界トップの舞台で挑戦してみたい!

NYへの夢があるのであれば上記を踏まえた上で、最短(※1)でスタートラインまで実現できる方法を紹介します。

1. 日本で早く一流になって実績を出す事。(スタイリストへなるまでのカリキュラムが短くて早ければいいってことじゃないですよ。アシスタント歴が5,6年でも7年目でいい結果を出せればそれでよし。)
※なんだかんだここが一番大事ですね。口だけじゃなく行動に移して結果をしっかり出す事です。みんなここをスキップしようとします。

2. 結果を出しているということは報酬や給料がいいということ。お金を貯めましょう。

3. アメリカ(どこの州でもいいので)で語学学校に半年から一年いく。
※学校に通っている期間中働かなくても生活ができるお金を貯めとく。NYが高いなら安いところへいけばいい。目的は語学(英語)。可能であれば同時にどこかのヘアサロンでインターン先を見つける。

4. スポンサー(お店)を見つけて働けるビザに切り替える。(assortはいつでも相談にのります^^)

5. NYでスタイリストとしてデビュー。

要はまず結果を出すことですね。結果を出さないと何もはじまりません。

※1 急ぎでなければ、日本で先にビザを取得してから行くのがベスト。

はい、ここでやっとスタートラインですよ。デビューして満足するためにNYへ挑戦するわけじゃないですよね?上を目指して常に新しい技術へのアンテナを張り、トレンドを生み出し、トップを目指す。

そして何よりもそれを楽しむ。

これが大変だと思うのであれば早いうちから諦めればいいと思うのが正直なところです。しっかり頑張ってきた人は自然とこういう流れになっているのです。これを文章にして伝えるのもどうかと思いましたが、あまりにも考え方が甘いひとが多いと思い、あえてこの場を借りてお伝えさせて頂きました。

皆さんの夢が叶えられる一歩になれればと思います。

あ、そうでした。アメリカ人と結婚するのが一番手っ取り早いですwww

ではhave a nice day 🙂

小林 Ken
twitter: @assort_ken
instagram: assort.ken
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blog: 小林 Kenのブログ

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