• 取材
  • 2015. 06. 21

【小林Ken × 仲谷裕治】“日本人美容師”が海外で勝つために必要な事。

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〈美容×グローバル〉対談(前編)
POOL MAGAZINE特別対談として、Authorでもある【assort 小林Ken氏】と【株式会社ビューティーエクスペリエンス グローバル事業部 セクションマネージャー 仲谷裕治氏(MB times_仲谷裕治)】による〈美容×グローバル〉対談が実現。
前編/後編/番外編による全3回でお届け致します。

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小林 Ken(以下:Ken)

個人的には勝ちとか負けとかはないと思ってるのですが、
強いて言えば、
純粋に「美容が好きでやりたい事をやっている人」が勝ちだと思う。
それに基づいて結果が出てくる、という事が全て。
なので「海外」とか「国内」は関係無い。
美容を通して幸せを与えられる。それが全て。
それを前提に、お話をさせて頂きたいと思います。

国境を越える事を意識してるつもりは無い。やっていることは一緒。

僕は海外に進出している所をフューチャーされるのですが、そこまで国境を越える事を意識してるつもりは無いんです。やっていることは一緒で。

だから、assortは「東京」も「NY」も「香港」もお店の雰囲気は一緒なんです。
お客様の層に関しても
東京の店舗は外国人の方が2,3割になってますし、海外の店舗では日本人のお客様も多く来ていただいてます。

仲谷裕治(以下:仲谷)

東京で、外国人のお客様が2,3割というのは凄い事だと思うのですが、そのポイントはどんなところにありますか?

Ken:

もちろん「SNS」や「ホームページ」などの、WEBのメディア活用もありますが
外国人用のチラシを作って配ったり、街の外国人に声をかけたりして、地道な事も行いました。
NYに店舗を出した事も大きくて、外国の方には信用になったんではないかと。
その全てが繋がった結果だと思います。

僕らは「assortとは?」を大事にしていてそれが「インターナショナルサロン」であり、国籍関係なく通えるサロンだった。2006年から始めていて、やっと形になってきました。

assortのスタッフは、英会話の勉強も義務!?

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仲谷:

なるほど。一朝一夕ではないという事ですね。
外国人を集客する中では、スタッフの教育が重要だと思うのですが
スタッフ様への英会話は、お客様を受け入れる側として最低限の義務を果たすという意味で取り組んでいるのですか?

Ken:

よく聞かれるのですが、これは戦略的な行動ではないんです。
スタッフにも強制はしていませんし、希望者だけ。
なぜなら、みんな英語は話せるようになりたいじゃないですか?
むしろ、外国人の方への接客の方が勉強になると思いますし。
じゃあ、なぜやってるか?というと英語を勉強しているという事が自信に繋がっているんです。
日本人の場合は特に、地道にやっている事に自信を持てる人が多いと思います。

2008年からやっていて、最初は自分が講師をやっていたのですが、途中から人数が増えてきたので、英会話の講師を呼んで本格的にやってます。

仲谷:

それで今、何人位の人が受講されているのですか?

Ken:

英語を話せる人は参加しないので、7割位が参加してます。

仲谷:

NYと香港のサロンへは現地採用ではなく、日本からスタッフを派遣していると伺っていますが
スタッフは、ご自身の希望で行っているのですか?それともサロン様側からお願いしているのですか?

Ken:

スタッフの希望ですね。
assortの場合、駐在の様に「2年間だけ香港に行っておいで」という感じではないんです。
そこの地が好きで、行きたいというスタッフでなければ上手くいかないし、続かないと思うんです。

ただ、見聞を広げるという意味で、スタッフに海外を知ってもらうようには促しています。

自分から希望して、海外で結果を出して自信になる。
そうすると美容師人生が楽しくなって、その海外での生活を発信する事で、日本での求人にも繋がっているのかもしれません。

仲谷:

英語が話せる美容師さんや、海外希望の美容師さんをヘッドハントしたりしないんですか?

Ken:

ヘッドハントはしていないです。
ただ、NYに出店してから海外勤務希望の応募が多くなって、今では8割位。
なので僕は、日本のほとんどの美容師が海外行きたいのかなって思ってたんですが、先日、他の有名サロンの話を聞くと、全然そんな事なかった 笑

仲谷:

確かに、Kenさんの話を聞く時は必ずと言っていいほど「海外に出店している」というキーワードが出てきますね。
assortに応募する人も、そのイメージがあるのだと思います。

Ken:

とは言え、海外で働きたいという人だけ採用しているわけではないですよ。
東京でも、東京のトレンドを発信していますし
東京に残っていてほしい人もいます 笑

仲谷:

それは、どういう人なんですか?

Ken:

残ってほしいというか、帰ってきて欲しい人ですが、、
売上をあげる人ですかね 笑
後は、マネジメントが出来る人。
どんな業種でも一緒ではないかと思います 笑

ただ、美容師なので束縛は出来ない
自由にやりたい人達の集まりです。

基本的には一度は海外に出て、見聞を広げてほしいし
そこで得た経験を下の人に伝えていけるように人になってほしいと思います。

日本人美容師の「強み」と「弱み」とは?

仲谷:

Kenさんが考える日本人美容師の強みってなんだと思いますか?

Ken:

よく働くことじゃないかと思います 笑
サボらないし、真面目に働いてロイヤル!

仲谷:

なるほど、では弱みは?

Ken:

語学力。提案力。引き出しの少なさ。
後、プッシュ。例えば「知らない世界」に飛び込む勇気・ノリの無さでしょうか。

なので、そこの背中を押してあげるのが僕の役目だと思ってます。

海外で成功しているサロンの共通点とは!?

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仲谷:

冒頭に言われていた、
「海外」とか「国内」とかその概念はあまりない、というのはとても共感します。
私も海外市場へ行く前は、同じ業界とは言え、ビジネスが全く違うと思っていたのですが
現場にいけば国内で求められることと、ほとんどか変わらないと感じています。
言葉・文化はもちろん違いますが
「お客さんが求める事」と、「メーカーがやるべき事」は同じだなと。

他には、メーカーにおける海外のビジネスは貿易が絡んでくるので
そこが大きく違うだけで、それ以外に関しては大きく変わらないなと思っています。

Ken:

そうですね、やはり「人」ですからね。
それは業種は問わないんじゃないかと思います。

仲谷:

そうですね。
最近、色々な国での営業で、お客様とお話して感じる事は
海外で成功されているサロン様は、サロンにおける戦略の「軸」がしっかりしている事です。
例えば、国内でスタッフの教育が確立されていて
現地に行っても、現地のスタッフの教育がしっかり出来るなど。

Ken:

わかります!
日本で失業率が高いサロンは、海外ではもっと失業率が高いんじゃないかと思います。

仲谷:

そこでいうと、海外においても
「成功する秘訣は変わらない」ということですよね?

Ken:

そうだと思います。
きっかけが「海外にいきたい」でもいいのですが、何をしに行くのかを明確にする事が大事かなと思います。

海外出店における重要な要素「柔軟性」

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Ken:

もう一つは「柔軟性」
日本でやってきた事が答えだ!これで勝負するんだ!と、日本での成功体験を元に海外進出する人が多いのですが
それは、周りに支えられていた結果であって、自分では何も出来なかったりする。
培ったきた技術が正しいとは限らない、むしろ折れる事が出来ないとダメ。

日本人だからといって、高い評価を得られるのは長くは続かないし
ましてや、ファッションに関しては韓国に負けていると思います。

確かに、現地の人より日本人のカットが上手いケースもあると思う。
ただ、それだけではダメですし
日本人であるからというだけで、相場より高いカット料金をとっているのはナンセンス。

技術やプレゼンが上手くなって、お客さんが増えていって、料金を上げていくのが正しいと思う。
いきなり日本人だからといって、高い料金とるのは違うと思います。

編集部:

「軸」と「柔軟性」が大事との事ですが
柔軟性において、具体的にどんな所を合わせていかなければならないですか?

Ken:

日本のトレンドをそのまま出すのというは違うと思う。
例えば、エアーウェイブが日本で流行っていたとしても、香港・シンガポールなど湿度の高い場所で、エアーウェイブをしても上手く決まらない。

実際に、デジタルパーマの方がニーズが高いです。
現地の「水」「気候」に合わせ、日本らしさを少し入れてオリジナリティーを出していかなければいけないと思います。

日本のモノを持っていった時点で古くなるし
世界を見渡した時に、そもそも日本のトレンドが最先端ではない。

仲谷:

メーカーとしても「軸」と「柔軟性」が大事だと感じます。
そのメーカーの強みをそのままだしても、成功するとは限らない。

例えば
ベトナムであれば、バイク文化で「ヘルメット」をよく被るので、スタイリング剤で言えば、オイル系というよりは、マット系のワックスがよく売れる。
そういった文化・慣習を早く見極めないと、海外では負けてしまうと思います。

結果、
やはり国内の売れ筋の商品とは、海外各国毎で全然変わってきます。

Ken:

文化に上手に入らないとダメで、トレンドの押し売りで一時的に上手くいっても長くは続かないと思います。
文化を知ること、
その人たちをリスペクトして、その人たちの生活や好き嫌いなどを把握すること。

それが全て。

現地の文化を知る、体験する事が大事。

 

–後編【”日本人美容師”が進出しやすいアジア・ASEANの国とは?】–

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