- 教育
- 2016. 02. 24
俺たちはクリエイターである美容師なんだ☆
どうも。
LIM統括ディレクターのカンタロウです。
只今、ロンドンに来ております。
よく皆様から、『長時間の移動の間は何をされてるんですか?』と質問を受けるんですが、その殆どの時間は、映画を観るか、仕事の事を考えているか、あとはBlogを書いて過ごしています。
(最後には寝る。)
って事で、ロンドンまでの移動飛行時間が13時間ぐらいあったので、鬼長文のBlogを書きました。
お読み頂ける方は『途中で諦めずに、気合を入れて』読んでくださいね☆
(念のために4章に分けておきました。)
では。
第1章
毎月、毎週、世界の各地を飛び回りながら、『俺、何のために、ここまで必死にこんな事までやってんだろう?』って、不意に我にかえってしまうような感覚に陥る事がある。
まぁ、みんなも、一度は経験した事がある事だろうけども、『なんの為に、こんなに頑張ってるんだろう?』っていう、『頑張ってる事が突然にバカらしく感じてしまう』あの感覚と同じだ。
まぁ大抵、こういう思考に陥っているタイミングの時っていうのは、『何だかうまくいかないな〜。』っていう時だったり、『何か、な〜んとなく物足りないな〜。』って感じてたりとか、、、、。
とにかく、今の現状に不満があったり、満足していない時に、こういう心境に陥るもんなんだと思う。
しかし、たまに例外として、「特にネガティブな事が起こっているわけじゃないんだけどね〜。。。」って言うタイミングでも、こういった心境に陥る時もあったりする。
俺は、そういう時こそ実は『最も大切なタイミングである。』ということを知っている。
『な〜んとなく迷っている。』ということは、何が原因なのかは解らないけども、まぁ、『とにかく迷っている』ということは、事実としてある。
『迷う』ということは、『これまでの自分の選択が間違っていたんじゃ無いかな?』と、『過去』に対して疑問を持ち始めた時。
そしてまた、『このままじゃ、いけないんじゃないかな?』と、『未来』に対して不安を感じた時。
てな感じで、大きく分けるとそういった、『過去と未来』に思いを馳せ、そして『今』という現状で『迷っている』というパターンにあると思う。
その『迷い』から脱出するためには、『過去』に自分が決めたものを否定することなく、とにかく今の現状をやりきって、乗り越えて、『迷い』を振り払うようにしなければならない。
そうやって、結果的に自分の手で『未来』を作っていくしか無いのである。
『なんでこんなことをやっているのか?』
その答えは、中途半端にやっている奴には『未来』が見えないから、中途半端にやり続けている以上、見つからない。
『未来の光』が薄っすらにでも、遠くに見えるぐらいまでは、とにかくがむしゃらにやって、その光を見失わないようにしなければならない。
『何のためにここまで厳しい事をやっているのか?』は、最終的に自分で『クリエイト』するしか無いのである。
第2章
そして未来が創造出来る様な『クリエイター』として生きる人間は、『一般人』とは違う生き方をしなくてはならない。
『クリエイター』が生きている世界観は、『一般社会的な考え方やルール』は全くもって度外視され、『特有で独特な秩序や作法』によって作り上げられている。
『クリエイター』は『一般社会的ではない世界で生きている』からこそ、『クリエイター』なのであって、『クリエイター』たる者、『一般社会的な生き方』なんかを選んではいけないとさえ思っている。(まぁ、『一般社会的』という定義は明確には無いので、ここでは『感覚的』に『一般社会的』という言葉を使っている。)
考え方から答えの出し方。
哲学やモットー。
恋愛観や生き方まで。
それらの全ては『異常』であるぐらいでないと、『クリエイター』にはなりえない。
ファッションの世界で生きる、俺たち『美容師』という職業はしばしば『クリエイター』と呼ばれる。
仕事の内容は、デザイナー業であり、職人業であり、サービス業の様なものである。
技術も学ばなければならないし、デザインもしなくてはならない。
もちろんサービスという人対人のホスピタリティーも怠ってはいけない。
さらにはファッション業界の中にあるので、時代と共に目まぐるしく移り変わるトレンドにも注意をそそぎ、自分の中の情報は、常に更新されていかなくてはいけない。
そういう意味では、伝統的でトラディショナルな職人とも違うし、デザイン画や図面だけを引くデザイナーとも違いし、笑顔で気の利いた素晴らしい接客をしていれば良いサービス業ともまた違っている。
やはり、美容師の仕事は、何にも例えることが難しい、唯一無二の『美容師』という仕事なのだ。
第3章
その分、このクリエイターである『美容師』の仕事は、上にも書いた通り、やらなければならない事が無数にあるわけで、学び、習得しなければなければならない事も無数にあるわけである。
そんな世界であるから、それ故のストレスは大きくなるわけで、若いスタッフ達は『ノイローゼ』や『鬱病』と診断され、やむを得なく、美容師の道を退く人間も数多く存在する。
近年では、そう言った『離職率』の高さが問題視され、『離職率低下』の為に様々な策が取られいるが、やはりそれでもそのような状況を打破する事ができていない様子である。
カンタロウが所属している『LIM』も例に漏れず、同じような会社環境である事は否めない。
そして、それらの対策にも力を入れて常に行われてきた。
労働勤務体制の見直し
スタッフの給与の見直し
上下関係の厳しさの見直し
『一般的な会社』に近づけるように、待遇を改善し、より良い労働環境をスタッフに提案することが責務であると考えて、ここ数年は動いてきた。
しかし、今になって思う。
俺たちは、やっぱり『クリエイター』なんだよな。と。
『クリエイター』とは『一般社会的』な次元を超えた崇高な仕事をする人間なのである。
誰もかれもが、簡単に『クリエイター』と呼ばれる人間にはなれるわけではない。
脱落する奴らが多くて当然の世界。
生き残った奴らだけが、本物の『美容師』になる。
それで良いんじゃないかと。
一般的な常識から、少し外れたような、『ちょっとおかしい人』でないと、『一流の美容師』にはなれない。
もちろん、『普通の美容師』になるのであれば、そこまで厳しい世界にいる必要はないので普通にやってれば良いと思うが、『一流の美容師』を目指すのであれば、やっぱり常識では通用しない生き方を選択しなければ、そうは成れない世界なんじゃないかなと感じている。
誰でも簡単に成れるなら、その存在の価値は無いに等しい。誰もが簡単に成れないからこそ、その存在の価値が生まれる。
自分はどういった美容師になりたいのか?
俺たちはどういう組織を目指すのか?
その辺りがハッキリしておかないと、それなりの『覚悟』も出来ない。
第4章
数多くのヘアサロンの中から『LIM』を選ぶ『美容師の卵』にはそれなりに『覚悟』があるはずだ。
休みは無くて当然。
給料は安くて当然。
その代わりに未来の理想の自分を手に入れる。
そう言った『普通じゃない価値観を持った奴ら』が『覚悟を決めて』集まって来ているはずだ。
それでも結果的に脱落する奴らは、そこまでだったんだっていう話で、付いてこれない奴は、自然と脱落していく。
『LIM』としても、脱落者が出ることは、勿体無いし、辛いけれども、だからこそ、残っているスタイリスト達には価値があると言っても過言では無い。
そういう『諦め』も必要だと思う。
去るものは追わず。
スタッフには、『ノイローゼになるぐらい、美容師をやれ!』と、ちょっと厳しいと思われるような言葉をかける。
しかし、この言葉は、俺からスタッフへ向けての『常備薬』や『処方箋』の様な、一種の優しさであるわけで、万が一、挫けそうになった時でも『まぁ、仕方ない。こんなもんだもんね。』といったように、『受け入れ態勢』を本人にとらせておく為のものでもある。
作曲家や作家や画家やデザイナーなどの、先に挙げた『クリエイター』達は皆、しばしば『ノイローゼ』に陥る事がある。
同じ様な曲調、同じ様な作風、同じ様な画風、同じ様なデザイン。
新しいものを生み出したい欲求の中で、新しいものが生み出せない自分へのストレス。自己嫌悪や他者からのプレッシャー。
そう言った要因から、精神に異常をきたすらしい。
ギターをへし折ったり、原稿をぐちゃぐちゃに丸めたり、キャンバスを引き裂いたり、焼き上がった陶器を叩き割ったり。
ドラマの『よくあるシーンの一コマ』で、そういった苦悩に襲われるクリエイターの姿を目にしたこともあるだろう。
美容師だってそうなんだ。
一流を目指すな、一回ぐらいノイローゼになってみろ。
辞めたくなって当然だし、嫌になるぐらいやってみろ。
新しいものを生み出す事に悩み苦しんでみろ!
マンネリ化したデザインやテクニックで、いつも同じ様な繰り返しの毎日で、『何やってるんだろう?』『何のためにやってるんだろう?』といった世界に入り込んでしまう。
全部、お前自身の問題だぞ。
決して『美容師』という仕事が嫌いなわけでは無い。
ただただ、『マンネリ化』していく中で、美容師の仕事の限界を無意識に感じ取ってしまうんだと思う。
それを打破するためには、『一般社会的』でない生活に身を置いて、欲求不満の塊になり、その欲求を満たすために目の色を変えて世界を見るしかない。
そうすることで、全身から『なんとも言えないオーラ』が漂いはじめ、『クリエイター』らしい空気感が滲み出てくる。
唯一無二の美容師になる。
一流の美容師になる。
俺はそのために、やってきた。
だから俺は、自分のマンネリ化が怖い。
そして組織のマンネリ化も怖い。
『何のためにやっているのか?』を悩みはじめたときは、きっとこの『マンネリ化』に陥っている証拠なのだ。
俺は、『クリエイター』として生きるために、普通の生活では無く、走り回る生活を選んだ。
そして色々な人や環境から刺激を受け、マンネリ化しそうな自分を打破し、時にはノイローゼ気味にもなりながら、新しいものにいつまでもチャレンジしていく。
そうやって、オリジナルの唯一無二のオーラを纏い、そして自分の存在の価値を高め、生きている事を実感する。
それこそが俺にとっての『幸せ』であり、その追求と探求の為に、今の様な生活を選んでいる事を、今ここに再確認する。
何のために?と悩む事で、ここまで思いを馳せ巡らせ、自分を再確認するのが俺の日課なのである。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TwitterでPOOLMAGAZINEを
Follow @POOLMAGAZINE_jp